登山道入口から歩き始めてすぐの所に、 あかまつ採種園と書かれた杭が立っている。 付近はアカマツがたくさんある。 平塚営林署が設置したらしい。 | |||
アカマツ林のすぐ後は、はやくも登山道が崩れているところを通過。 この先大丈夫だろうか。 | |||
崩れた登山道の先に道がある。 慎重に進んでいく。 | |||
手持ちの「山と高原地図」(昭文社)では点線で記されているこの道。 道しるべひとつない。 | |||
植林地帯を登山道が続いている。 道は枝や枯葉で覆われている。 | |||
崩れているところをいくつも越える。 | |||
これは、看板に書かれていたとおり「極めて危険」だ。 | |||
木々の合間から、権現山が見える。 | |||
倒木がたびたび道をふさいでいる。 | |||
落ち葉で登山道が隠れてしまっているところを通過する。 次の一歩の下に、本当に道があるのかどうか分からない。 崩壊しているところを踏み抜くかもしれないのだ。 さらに、下に見えている谷がかなり遠くに見え、 高度感があり、緊張する。 | |||
この道で一番崩れているところを通過する。 斜面をへばりつくように歩く、カニの横ばいだ。 入口にあった「初心者は不向き」という警告を思い出す。 もちろん我が隊は、初心者だ。したがって不向きだ。
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慎重に進む、フルハシ隊員。先に通過した私が指示を出す。 「そこの岩に手をかけて、次は右足を!」 | |||
山奥深くで奮闘を続ける。 千鳥橋から約20分だが、 20分が2時間にも感じられるほどの緊張が続く。 汗をかき、疲労感に襲われる。 しかし、とても休息を入れられるような精神状態ではない。 | |||
ところが、フルハシ隊員は まったく動じていない。 次にフルハシ隊員は、 「いいところだ」といって、 | |||
森を堪能するように瞑想を始めた。さすが我が隊の精鋭だ。 でも、うーむ、やっぱりただ疲れているだけなのか。あやしい。 しかしここは、質素な気持ちのフルハシ隊員に合わせて、 私もここで休憩をとることにする。
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しばらくじっとしていると、緊張していた気分が落ち着いてくる。 静かな山奥の空気が体にしみこむようだ。 完全に平常心を取り戻した。 | |||
私の疑問はともかく、 またしてもフルハシ隊員に感謝だ。 誇り高き探検家として、 気持を新たに挑む。 | |||
さらに進むと、何度も道が消失している。 そのたびに、周囲を見渡して道を探す。 分かりにくいところには、必ずテーピングがある。 やがて道は崖っぷちから、山の奥に進んでいき、 安心して歩けるようになる。 | |||
何度もテーピングに助けられながら進んでいくと、 | |||
完全に道が途絶えた。 もはやこれまでか。 道がない以上は、本日のマイナールート探検は中止。 あとは尾根まで道なき斜面を登りつめるしかないのか。 (11:44) | |||
道を探して周辺をくまなく見ていると、 涸れた沢の反対岸にテーピングがある。 あれだ。 | |||
ここは涸れた沢の開けたところだ。 登山道が消えてしまっている。 (テーピングの位置から振り返って撮影) 逆方面から下ってきたときは、とてもわかりにくい。 | |||
探検家の方は、ここを下ってきたときは、 黄色いテーピングとケルンを目印にしてほしい。 (青い矢印の奥が千鳥橋方面) | |||
さて前方を見ると、沢の反対側にせっかく見つけた道だが、 すぐに先が見当たらなくなる。 テーピングはどこかにないのか。 | |||
沢の反対側にを見ると、テーピングがある。 あれ? ということは、先ほど涸れた沢を渡らなくても良かったのか。 | |||
ここからは、明瞭な登山道がついている。 斜面をジグザグに道が続いている。 | |||
薄暗い森の中の道だ。 | |||
やがて、斜面の上に明るい稜線が見えてくる。 | |||
稜線に近づくと明るくなってきた。 | |||
よし、ベンチと道しるべが見えてきた。もうすぐだ。 | |||
やったー! 無事に二本杉峠に到着だ。(12:04) 千鳥橋から約1時間かかった。 | |||
今来た千鳥橋方面には道しるべがない。 道しるべを立てた神奈川県としては、お勧めできない道なのだろう。 | |||
周囲には植林された杉がたくさんある。 かつてここには、二本杉峠の由来になった 二本の杉があったのではないだろうか。
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今は小御嶽神社の石碑がぽつんと立っているだけだ。 | |||
ここで、昼食をとる。 フルハシ隊員の不思議な行動は、 質素なのか、それとも疲労なのか。 疑問が残されたまま、我が隊はこの先、 権現山に進んでいく。 |
・沢屋と釣り人、山屋と猟師は同じフィールドを使う。共存共栄が難しい。 どうしたらよいのか、永遠のテーマだ。 猟師に撃たれた登山者の話は聞いたことがないが、やっぱり怖いものだ。 |
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・法行橋の先に「山北町世附猟区案内図」というのがあった。 もし猟が「1」で行われていたら、猟区内を通過することになったのだ。 世附川と大又沢に囲まれた地域は猟が入る時期がある。 詳しくは、山北町のホームページを見てほしい。 |
我々の探検はこの後、権現山へと続く。
ここまで来た道と同様、権現山の登山道も不明瞭だ。迷わずに進めるのか。
そして、自然との融合をここみるフルハシ隊員は、本当に質素なのか。
続きはこちら。 → 初心者の通行不可の世附権現山を攻略せよ