イーゼル型の道しるべのあるところを通過する。 先ほど通過したときは、まったく雪がなかった。 雪が積もって登山道を覆ってしまう前に 下山してしまいたい。 | ||
しばらくいくと、すばらしい巨木の立ち枯れがある。 見事な巨木だ、と感心しているうちにハタと気がついいた。 おかしい、これほどの巨木、 なぜ登ってくるときに話題にならなかったのか。 アンヌ隊員もこの巨木に見覚えがないという。 | ||
今歩いているのは正しい登山道なのか、 それともキリヤマお得意の道迷いか。 すぐさま地図とコンパスで地形と現在地を確認する。 なんと!コンパスの針が動かないぞ。 | ||
破損しているのか、針が微動だに動かない。コンパスがないと 今いる尾根がどちらに向かっているのかわからない。 周囲は降り注ぐ雪とガスで見通しがきかない。 これは、やばいぞ。チョーあせりまくるキリヤマ。 | ||
とにかく、わかるところまで上り返そう。まだ、時間はたっぷりある。 そこで元の道に戻ろうとするが、降り続く雪で、 今朝見た風景とはすっかり変わってしまっている。 さらに、今しがた歩いてきた靴の跡もすっかり消されてしまっている。 「大丈夫だ、安心しろ」。アンヌ隊員を励ますキリヤマ。 | ||
ところが、アンヌ隊員は「とりあえず何か食べよう」と言い始める。 え〜こんなときにも、おなか減るの〜。 探検らしく、もう少し緊張感がほしいところだけどなぁ。 そこで補給に大福もちを食べることに。 うん、おいしい。 | ||
それでも、おなかが満たされると少し落ち着きが出てきた。 よし、なんだか安心してきたぞ。アンヌ隊員の空腹に感謝だ。 そして、周囲を見ながら戻っていくと、 おお、登山道があるぞ。 | ||
これは見覚えのあるテーピングだ。 するとこれは正しい登山道だ。 な〜んだ。そんなに迷い込んでいたわけではないのか。 よし、ここからもう一度下ってどこで道を間違えたかを調べよう。 | ||
ここだ。この尾根を間違えて下ったのだ。 先ほどは間違って下っていることにすぐ気がついたので、 およそ20mほどしか下っていなかった。 とすると、正しい尾根はどこにあるのだろうか。 | ||
周囲を見渡すと、また見覚えのあるテーピングが。 これだ、尾根ははっきり見えないがこの方向だ。 | ||
靴の跡はないが、うっすらと登山道もある。よし。 | ||
おお、またしてもテーピング、 もう大丈夫だ。これで社会復帰だ。 | ||
このあたりはテーピングがいっぱいある。 そうか、迷いやすいからテーピングがたくさんあるのか。 この尾根はいままで3回ほど登っている。 いつもはテーピングなんていらない、と思っていたが 今日はこのテーピングに助けられた。感謝だ。 | ||
そして、植林地帯を下っていくと、 | ||
天王寺峠に到着。(15:00) 無事に到着できてよかった。 相変わらず雪が激しく降っている。 | ||
急激に気温が下がってきたようだ。 ザックの横に入れておいた「伊右衛門」が少し凍り始めてくる。 休憩を取らずに下山を開始する。 | ||
ここから本谷林道までは谷間なので、少し雪が弱まる。 | ||
雪をかぶった丸太橋は滑りやすい。 慎重に進む。 | ||
普段は何となく味気ない植林の杉も 雪で美しく彩られている。 | ||
やがて露出した岩が登山道にまたがっているところを通過する。 | ||
ストックをザックと背中の間にはさんで 両手が使えるようにする。無名山塾の岩崎元郎氏が 「佐々木小次郎スタイル」と名付けたやり方だ。 | ||
慎重に岩場を通過する。 | ||
目の前には雪にかすむ上ノ丸が見えてくる。 | ||
やがてシカ柵を越え、 そのあと、登山道はシカ柵沿いに進んでいく。 | ||
シカ柵を越えてから2,3分で林道が見えてくる。 林道の手前で工事中のため登山道が迂回する。 | ||
小高い丘を少し登る。ここにはロープが設置されている。 | ||
次に丘を下れば、そこは林道のすぐ脇だ。 | ||
工事がちょうど終わって、作業の方々も引き揚げ始めている。 | ||
さぁ、あとは林道歩きだ。(15:30) 今朝来たときとはうって変わって、一面雪景色だ。 | ||
今朝、撮影したところと同じ場所を撮影。 (今朝の写真→) | ||
周囲の山々もすっかり雪に覆われてしまった。 | ||
そして、マイナー探検1号に到着。(15:50) 楽しい探検だった。 |
・道迷いの原因は、強く降る雪に対してうつむき加減で歩いていたため登山道を外したのだ。
つばのある帽子をかぶるべきだった。間違った方向には明確な尾根があるので、下ってくるときは、
テーピングで正しい方向を確認するほうがいいだろう。
・丹沢山のみやま山荘は2004年に建て替えられた山荘だ。
内部はとてもきれいで、おそらく丹沢山塊では指折りの清潔な山荘だろう。
きれいにしてくださっている従業員の方々に感謝だ。
・この日、丹沢山付近の岩場で、単独の探検者と犬の “ ニアミス ” があった。
詳しくは、ブログを見てほしい。→ <ぎょっと驚いて滑落するか>