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屏風岩山を南稜ルートで極めよ(1)

 

細川橋 〜 二本杉 〜 屏風岩山 〜 大滝峠 〜 大滝橋

2009年2月21日(土)、天気:晴れ

行動時間 7:50〜14:50(7h)

探検メンバー : キリヤマ隊長、アンヌ隊員

 

本日は、屏風岩山を南稜ルートよりトライする。

地図には点線で記されたマイナールート。

そこには踏み跡すらない。

道迷いを得意とするキリヤマの率いる探検隊は、

無事に登頂できるのか。

そしてアンヌ隊員は、おにぎりを食べられるのか。

行くぞ、マイナールート探検隊の出動だ。

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今日は、まず自転車を大滝橋付近に駐輪しておく。

 

そして、ここ中川橋まで車で戻ってきて、

駐車場にマイナー探検1号を駐車する。

(07:54)

 

下山後は大滝橋からここ中川橋まで、自転車で戻ってくる。

 

さぁ、二本杉峠の登山口の細川橋まで歩いていく。

まずは、中川橋を渡る。

 

そして、県道をてくてく歩いて、

 

10分ほどで、細川橋バス停に到着する。

 

目の前には細川商店がある。

 

細川商店の少し先に、二本杉峠の登山口がある。

ここから登る。(08:10)

 

茶畑が両側に広がる階段を上っていくと、

 

神社が見えてくる。

神社の入り口付近に2台ほど車を駐車できるスペースがある。

Webで調べるとここに駐車して登っている人もいるようだ。

 

コンクリートで固められた道を2,3分進むと、

 

登山道が見えてくる。

 

登山道の脇では、かなり大規模な堰堤の工事をしている。

 

登山道を登り始めるとすぐに、植林地帯の道になる。

 

二本杉峠に向かうこの道の終着地、地蔵平には大正時代に、

樵(きこり)の集落があったそうだ。

最も多い時で200戸ほどあり、小学校もあったらしい。

(参考:「丹沢今昔―山と沢に魅せられて」奥野 幸道(有隣堂) )


 

苔むした土塁が地中に埋もれている。

地蔵平からの峠道として、この道を生活道路に使ったのかもしれない。

土塁はそのときのなごりだろうか。

 

しばらくは、沢沿いに平坦な道が続く。

 

沢沿いに進んでいた道が森の中へと進んでいくと、

ジグザグの道になり、あたりが暗くなってくる。

 

はっきりした道。

しっかりとした道しるべ。

恵まれた好天気。

そしてなによりも頼れる隊長、キリヤマがいる。

何の問題もない!

 

壊れたシカ柵の脇を通過してしばらく行くと、

 

植林地帯から原生林になり、明るくなる。

右手に谷間を見ながら、登山道を進んでいく。

 

落葉しているこの時期は、

木々の合間からは西丹沢の山々が見える。

 

崩落注意の看板がある。

「山と高原地図」にも通行注意と書いてあるところだ。

 

谷間を見ると高度感があって少し怖いが、

崩壊箇所はしっかり修復されている。

これなら、安心して探検できる。

 

崩壊箇所から5分ほどで、また植林地帯の道になる。

 

杉の木が密集しているので、とても暗い。

 

「続丹沢夜話」ハンスシュトルテ著(有隣堂)に

1960年代のこのあたりの写真が掲載されている。

そのころの植林の杉は小学生の背の丈よりも低く、

この道も明るく遠くまで見渡せた。

その後、育った杉の木がこのあたりを覆ってしまったのだろう。

 

途中に、石を積まれているところがある。

 

昔の炭焼き跡だろうか。

 

暗い。

 

暗い。

 

もっと光を!

 

おお、二本杉峠が見えてきたぞ。

 

細川橋から1時間10分、二本杉峠に到着。(09:17)

いよいよ屏風岩山へ探検だ。

さて、今日は「山と高原地図」の2004年版、と2007年版の

2つを持ってきたのだが、これが間違いの始まりだった。

 

は2007年地図の道、が2004年地図の道。

地図を見比べると、2つの地図は異なった道を示している。

2007年版の道は、ピークを登るように進む。しかし、踏み跡がない。

2004年版の道は、ピークを巻くように進む。踏み跡がバッチリある。

 

どっちが正解だろうか。これは悩む。登るか(赤)巻道か(青)

さらに、道しるべも登る方向(赤)を指している。

 

よし、過酷な探検に困難はつきものだ。

我が隊としてはより険しいルートを選択、ピークを登ることにする。

まぁ、どちらの道も同じところに行くわけだし、距離もわずかだ。

 

急激な坂を登る。登り始めてあらためてわかったのだが、

踏み跡はまったくない。

 

3分ほどでピークに立つと、明らかにおかしい。

ここが登山道のはずがない。

下を見ると巻き道が見えている。巻き道が正解だったのか。

 

ピークの平らなところはすぐに終わり、急坂を今度は下る。

これもかなりの坂で、慎重に下らなければ危ない。

さすがはアンヌ隊員。笑顔で下っている。

(探検らしく緊張感が欲しいところだが)

 

下りたところは、巻き道との合流地点。

うーっぷす! 巻き道を使えばよかった。

よし、今度こそ屏風岩山へ登るぞ。

 

まず、左方向へは地蔵平への道がある。

 

次にまっすぐに進む道がある。わずかだが踏み跡がある。

そして、右方向へは、はっきりとした道がある。

どっちが屏風岩山への道だろうか。

 

まっすぐの道、稜線に向かう道か。それとも右方向の巻き道か。

アンヌ隊員は「まっすぐ稜線に向かう道だ」という。

わははは。なにを言っているんだ。

こんなやせ尾根の急坂が登山道のわけがない。


 

それに比べて、こっちを見ろ。

こんなに道がはっきりしているではないか。

巻き道が正解だ。

行くぞ!

アンヌ隊員、しっかりついて来い!

 

行くぞー!

 

どんどんいけー!

 

ありゃ

道がなくなっている。

 

すごすごと分岐まで戻ってきた。

1度ならず2度までも道を間違えた。

威厳と品格に満ちあふれる隊長なのに

これではアンヌ隊員から不信感を

もたれてしまう。

この場は、とりあえず補給を取ることで

アンヌ隊員の疑惑をそらす。


 

さて、アンヌ隊員が夢中でおにぎりを食べている間、

もう一度、地図の注意事項をよく読んでみる。

2004年:大滝峠に向かうとき山道に入りやすい 稜線沿いに登ること

2007年:屏風岩山方向へは 尾根に取りつき急登する 直進しないこと。

 

なんだ、地図にちゃんと書いてあるではないか。

しっかり読まないといけない。

それでは、気を取り直して、屏風岩山への道を行くぞ。

 

それにしても、すごい激坂だ。

坂というより、これは崖だ。

しかも高度感の味わい。とてもスリリングだ。

踏み跡らしきものはまったくない。本当にこの道でいいのか。

 

見上げると、かなり先までこの調子で登るらしい。

うーん。登ったはいいけど、間違えてました、となったら

ちょっとショック。

 

すぐにロープが張られているところになる。

ということは、これは正しい道だろう。

どうやら苦労は報われそうだ。

 

木の根だらけの尾根だ。

登りはともかく、下ってきたときはロープがないと

非常に危険なところだ。

 

ロープ場の途中にまたしても、横道がある。

横道から巻いた方が楽に上れるかな。

そう思うと、ついつい誘惑に負けてそちらに進みそうになる。

しかし、木に×印がある。どうやら進んではいけないようだ。

 

さらに登る。

 

まだまだ登る。

 

どんどん登る。

 

10分ほど登ると、尾根が広くなってくる。

 
 

ところどころにテーピングがある。

下りでこの道を来たときには

このテーピングに助けられるだろう。

 

やがて斜面をジグザグに登っていく道になる。

 

ようやく少し楽な道になってきた。

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