中川橋 〜 上ノ原 〜 P755 m 〜 焼津 〜 中川橋 | |
2011年 4月17日(日)、天気:晴れ 行動時間 9:15〜15:00( 5 h 45 min ) 探検メンバー : キリヤマ隊長、アンヌ隊員
この日、丹沢の探検家たちが一堂に会する「ニカニカ集会」が開催された。 我が隊は、ベテラン探検家から「歌う隊長」「失敗の王者」 「勇気ある方向オンチ」などと高く評価されている。 この集会は、探検家同士の情報交換に役立っており、 我が隊も、クマよけ歌を広めるため参加した。
|
4人の勇者に続け |
中川橋の駐車場に、マイナー探険1号を駐車する。(09:15)
本日の集会場はピーク755 m だ。ここにいたる登山道は無い。 ちゃんとたどり着けるかどうか、かなり不安だ。 |
||
とりあえず、教わった登り口まで行くことにする。 まずは、県道を歩いていく。 |
||
中川橋から15分、上ノ原バス停付近だ。 細川商店の先から二本杉峠への入口がある。 (09:25) |
||
茶畑の中を歩いて行くと、神社に到着。すると、坂の上から 「♪くまさん、くまさん、くまーさん♪」と、 わたしの歌が聞こえてくる。
上を見ると、ベテラン探検家の Kaz 氏が手を振っている。 わたしに気がついて、歌ってくださったのだ。 |
||
坂の上の駐車スペースには、4人の探検家がいる。 このたびの集会主催者、M-K 氏もいた。 M-K 氏とは久しぶりだ。固く握手を交わす。 Kaz 氏、はっぴーさん、AY 氏もお元気で何よりだ。 |
||
ピーク755 m にたどり着く自信のない我が隊にとって、 皆さんとお会いできたのは、とても幸運だ。 これで安心して、登れる。
こうして、6人のパーティで、ピーク755 m を目指す。 我が隊、初めての「コラボ登山」だ。(09:30)
|
(国土地理院の地図に加筆、以下同じ) |
|
まずは、二本杉峠への登山道分岐を分けて、左方面に進む。 |
||
すぐに大きな堰堤があるので、これを反対岸に越える。 反対岸に渡ってから、少し下流方向に下っていくと、 |
||
もうひとつ、堰堤がある。ここを反対岸に越える。 |
||
すると、立派な林道に出合う。 ここには、ミツマタの群生がある。 |
||
林道をしばらく登っていくと、 これまた立派な堰堤が見えてくる。 近未来的なデザインの堰堤だ。 |
||
そのまま道なりに進むと、堰堤を越えて、 柵のある道になる。 |
||
ここで、お花の観賞会。AY氏が花の説明をしてくれる。 彼とは何度かお会いしているが、花に対して、こんなに 造詣が深いとは知らなかった。彼の山行スタイルは、突進あるのみ。 まさに山の猛者と思っていたが、この日は彼の別な一面を見た。 |
||
林道終点からは、斜面の道を進む。 M-K 氏は、「ハイウエーだ」といっているが、 わたしにとっては、切り立った斜面の危ない踏みあと。 やはり、レベルが違う。 |
||
おっと、いけない。肝心なことを忘れていた。 行くぞ、マイナールート探険隊。 |
||
道は、つづら折りを繰り返しながら、 森の奥へと進んでいく。
キング・オブ・気配りの M-K 氏が、 アンヌ隊員を気遣ってくださる。 |
||
「おにぎり食べるところがなくて、すいません」 「いいえ、大丈夫です」 「アンヌさん、おなか減っていませんか?」 「ええ、少し」 (こら、少しは遠慮せい!) |
||
さらに、お菓子を出して、 もぐもぐ食べ始めるアンヌ隊員。 はっぴー さんも「確かに、おなかが減りますよねぇ」 とお気遣いくださる。(恥ずかしい…) |
||
管理道は、縦横無尽に斜面を走っている。 まるで迷路のような管理道だ。 現在地は、とっくに分からなくなっている。 今日、皆さんとお会いできていなかったら、 入山して1分で道迷い、5分で撤退になっただろう。 |
||
ここで、M-K 氏の熱唱タイム。 曲はもちろん、私の作った曲だ。
「♪くまさん、くまさん、くまーさん」 「♪マイナールート探検隊!」 |
||
山中に響き渡る、歌声。 これならクマも恐れをなして逃げ出すだろう。 この日、クマに出合わなかったのも、ひとえに M-K 氏の歌声によるものだ(と信じている)。 |
||
神社から約50分。尾根に到達。(10:20) ここは少し広くなっている。 |
||
軽く休憩タイムになる。 みんな、地図を確認したり、周囲の地形を確認したりしている。 |
||
ここで、おにぎりを食べ始めるアンヌ隊員。 誰も食べていないので、さすがに恥ずかしそうだ。
すると、M-K 氏がパンを食べ始める。 アンヌ隊員を気遣ってのことだろう。 いつもながら、M-K 氏の気配りには脱帽だ。 |
||
すると、アンヌ隊員は、 「ほら、M-K さんだって食べているじゃない」 と堂々と食べ始める。 ( M-K さん、すいません) |
||
ここで、はっぴーさんの地図があまりにカラフルなので、 ちょっと見せてもらう。なんと書き込みがたくさんしてある。
すごい。これがベテランの地図か。 ここで、ちょっと「はっぴーさん の地図」を解説。 |
|
||||
1: ピークには、色を付けてある。 |
|
2: 尾根と沢の筋にラインを入れてある。 沢筋を入れると、尾根が浮きあがって 見える。
|
3: 標高ごとに、数字を書きこんである。 尾根の線はマーカーで書くと、 下の等高線が見やすい。 |
地図は、チャックつきのビニールケースに入れると雨の日でも濡れずに使え、 晴れの日は、薄手のビニールに入れて、小さく畳んでポケットに入れておくらしい。
“一目瞭然をこころがけている”という、はっぴーさん。 この地図なら、キリヤマでも道迷いしない(かな?)。 しかし、Kaz 氏の話では、ここまで詳しく書きこむと、 道迷いしなくなり登山がつまらなくなる、とのこと。
むむ、ベテランの技術とは、こういうことなのか。 ああ、わたしも、つまらなくなってみたい…。
|
|
再び、出発。 ここで、シチミ氏が合流。
シチミ氏は、趣味が高じて林業に転職した、山のプロフェッショナルだ。 この日は、腰にナタのようなものをぶら下げている。 (あ〜、ナタの写真を撮り損ねたぁ)
「ナタは、ヤブを切り開くときに使うのですか?」 「いいえ、クマと戦うためです」 「ええ?! 戦うんですか?」 「そうです。接近戦になったら、戦います」
|
|
シチミ氏は、鍋嵐山でクマと格闘した経験の持ち主。 ナタは、けっしてダテではない。 そして、クマの生命力はものすごく強いらしい、という話を聞く。 「散弾銃で撃っても、クマはすぐには死にません」 むむ、すごい話だ。すっかりちぢこまるキリヤマ。
|
|
こうして、ピーク755 m に到着。(10:40) すでに、数名の探検家が布陣している。 |
|
ピーク755 m から東側を望む。ロケーション抜群。 西丹沢の山々が一望できる。
|
|
西側には、世附権現山がよく見える。 植林地帯がはっきり分かる斜面が面白い。 |
|
ブルーシートを敷いて、持ち寄った飲み物やおつまみで、 宴会が始まる。 |
|
この日の集会は、25人のツワモノがそろった。 わたしは、独自の取材を始め、そして皆さんと会話を楽しむ。 この日の収穫は、ヒルの生態について、そして退治方法。 (詳しくは、あとがきで) |
|
わんちゃんも出席。(ナナちゃん) なかなか賢そうな顔つきだ。 立派な探険家(探検犬?)になれるだろう。 |
後れをとるな、焼津に下れ |
さて、宴会終わり、おのおの下山を開始する。 我が隊は、焼津へ向かうパーティと下山。(14:25) |
||
かなりの急斜面だが、みんなスイスイと下って行く。 |
||
やがて、尾根になる。 これなら、歩きやすい。 |
||
そしてシカ柵の脇を過ぎると、植林地帯になる。 |
||
いつもなら、道迷いしそうなところだが、 今日は、大勢の探検家と一緒。安心していられる。 余裕ポーズのアンヌ隊員。 |
||
植林地帯の急斜面で、先行する皆は、 どんどん先に行ってしまう。
しもた! 遅れ始めた。 |
||
ああ…、みんなの姿がどんどん小さくなって行く。 一生懸命に下るが、なかなかスピーディに下れない。
ここで、後ろからイガイガ氏が 「斜面に対して、のけぞるように下ると楽ですよ」 と助言くださる。 |
||
よし、さっそくトライだ。 だが、これが難しい。 やはりベテランの技術は、レベルが高い。 |
||
あまりに、遅くなったので、 先行のみんなが、待ってくれている。 |
||
いやー、どもども、お待たせしました。 |
||
ふと、後ろを見ると、なーんだ、後ろの人も遅れている。 そして、足早組とゆっくり組にわかれて下っていく。 |
||
こうして、湖畔が見えてくるところまで下ってくる。 県道には、階段を使って下りる。 |
||
ここで、皆さんとお別れだ。(15:00) 今日は、どうもありがとうございます。 |
||
そして、中川橋に戻ってくる。 楽しい集会だった。 ニカニカ集会に祝福を。 |
今日の集会では、ヒルの生態について、学ぶことができた。
以下にヒルをお持ち帰りして、実験した探検家の話をまとめる。
・冷蔵庫に入れると動かなくなるが、外に出すと復活する。
・冷蔵庫に入れても、半年くらいは平気で持つ。
・電子レンジで温めたら、即死んだ。
・夏の昼間にペットボトルに入れて置いたら、即死んだ。
・鍋嵐山にいるヒルは、人が近寄るといっせいに鎌首を持ち上げ、ウヨウヨする。
「やつらは、独自の進化を遂げているに違いない」(イガイガ氏談)
また、地域振興のため、ヒルを炒めてふりかけにする、または佃煮にすることを
提案されている方(イガイガ氏)もいるが、これはちょっと…
そのほか、ヒルを寄せ付けない方法も聞いた。
・セッケンを靴に塗っておくのは、多くの人が効果ありといっている。
ヒルよけ剤「ヒル下がりのジョニー」もセッケンのように泡立っていることも考え、
セッケンは効果大なのだろう。
・ストッキングも多くの人が効果ありといっている。スパッツの中にヒルがたまっても、
ストッキングには取り付かないらしい。ただし、ストッキングをはいていると、
遭難したときに恥ずかしいとの意見もある。
これらの話は、探検家が体を張って経験したことであり、とても貴重だ。
とくに多く語ってくれた、イガイガ氏、AOK氏、T.I氏(アマチュア堰堤観察家、A.E.K)に感謝したい。