探検リストに戻る

 

リベンジ探検だ。梅ノ木尾根で森林浴を満喫せよ

広沢寺温泉 〜 日向山 〜 梅ノ木尾根 〜 唐沢峠 〜 不動尻 〜 広沢寺温泉

2011年 4月10日(日)、天気:曇り

行動時間 8:20〜14:00( 5 h 40 min )

探検メンバー : キリヤマ隊長、アンヌ隊員

 

先週、間違えた梅ノ木尾根を攻略すべく、リベンジ探検に挑む。

梅ノ木尾根は、ハイキングコースとして最適な尾根だ。

きっとのんびりとした探検になる。そう思っていた。

しかし実際に歩いてみると、管理道や分岐が多く、

かなり悩ましい探険になった。

地図を片手に、いくぞマイナールート探検隊。

梅ノ木ハイキングコースを探検だ

広沢寺温泉の駐車場に、マイナー探検1号を止める。(08:20)

登山道まで公道を歩いていく。

この付近は、周囲の里山がとてもきれいだ。

鐘ヶ岳への道を分けて、弁天岩の方に進む。

 

弁天岩では、クライマーが登っているのが見える。

弁財天の鳥居を過ぎ、2、3分ほど行くと、

日向山の登山道入り口に到着する。

ここには数台の車が止められる。

先週の教訓を活かして、今日は、

2万5千分の1地図を持ってきた。

これがあれば、道迷いしない。

登山道入り口には、道しるべとクマ注意の看板がある。(08:50)

大山周辺には、クマが多いのだろうか。

クマ注意の看板をよく見かける。

登り始めは緩やかな丸太の階段だ。

昨日降った雨のため、森の空気が湿っている。

そのため植林のヒバが、ふんわり香っている。

この日は、まさに森林浴だ。

最初の分岐に到着。この分岐は地図にない。

左に進むと、見城山に行かれるらしい。

日向山は右方面だ。

分岐には、ちいさな祠がある。

尾根をほぼ一直線に登っていくと、

分岐から10分ほどで日向山の山頂に到着。(09:05)

 

山頂には大きな祠があり、隣に説明書きがある。

「この山頂にある石祠には、天明8年(1788年)と刻まれており、

弁天さまが祀られていました」

天明8年は、11代将軍、徳川家斉の時代。

223年間もここにあると思うと、なんとも感慨深い。

さぁ、登山道は、ここから梅ノ木尾根だ。

植林地帯の森の中を、道が進んでいる。

道はもちろん、はっきりしている。

すぐに丸太の階段を下りはじめると、

分岐に到着。(09:20)

ここはちょっとした峠になっている。

道しるべにある補助看板も

ここが梅ノ木尾根であることを示している。

丸太の階段を上っていくと、

ピークに到着。

ここにも分岐らしき踏み跡があるが、

地図には載っていない。

新芽が出てくる時期だ。

新芽に触れてみると、とてもやわらかい。

赤ちゃんの指のようだ。

そろそろ地図に記載のある分岐に出合うはずだが、

分岐が見えてこない。

あれ〜? おかしいな。また間違えているのかな?

もう少し先かな?

よしよし、あった。あれだ。

このあたりは、落ち葉がたくさん積もっており、

道が不明瞭だ。

 

次のピークを過ぎて、

しばらく下ると、また分岐がある。

その先には管理道もある。けっこう悩ましい。

 

ちょっとした鞍部があるので、ここで補給。

 

「ここまで間違えずに来られたね」

「ねぇ、最近どうしてコンビニにお赤飯のおにぎりがないのかしら」

 

「森の空気が気持ちのいい日だね」

「さくら風味のおにぎりもないのよ」

 

「この後も地図をしっかり見ていこう」

「季節限定なの、楽しみにしていたのに」

 

「ねぇ、話がかみ合ってないね」

「帰りにおでん食べましょう」

 

我が隊の記録は、多少の脚色こそあれ、

基本的にはノンフィクションだ。したがって

ここでの会話もわたしの創作ではなく、事実だ。

すばらしき生命。すばらしき探検

鞍部の次は、梅ノ木尾根、唯一のロープ場だ。

山の指南書によると、こういうところでは

ロープに体重をかけてはいけないそうだ。

今日は曇り空だが、太陽がちょっと出てきた。

すると周囲が緑に輝きはじめる。

梅ノ木尾根という名の尾根なのに、

梅ノ木は一本も見つけられなかった。

その代わり、ツバキがたくさんある。

満開の時期は過ぎているが、

それでも、まだたくさんの花をつけている。

こうして、次のピークに到着。

ここには、立派なモミの木がある。

モミの木を見ていると、心が落ち着くような気がする。

このモミの木のような、悠然とした心を持ちたいものだ。

 

人はよく、自然から力をもらう、などと表現する。

しかし、わたしには、力をもらっているという感覚はない。

わたしは、むしろ森の中にある生命の尊さを感じる。

もちろん、人の感じ方は様々で、どのように感じても

それはその人の感覚だ。わたしの感覚は、少数かもしれない。

 

生命は尊い。人の生命も、モミの生命も。

人は生命に上下をつけて社会を営んでいる。

もちろん、そうしないと社会が成り立たない一面もあり、

それがいい事なのか、悪いことなのかは、一概には言えない。

 

しかし、そんな人間社会のことは、

このモミの木には関係の無いことだ。

この世にある生命は、すべて同じく尊い。

そして、大切なものだ。

ベンチでしばし休憩の後は、

きれいな尾根が続いているところを歩いていく。

右手(北)には、山ノ神尾根が見える。

先週はあそこを梅ノ木尾根と勘違いした。

尾根一本、ずいぶんと大きな間違いだ。

危ないところも無く、気持ちのいい尾根が続く。

梅ノ木尾根は、ハイキングコースとして最適だ。

マイナールートの探検ではなく、のんびりと散策したい人に

ぜひおすすめしたい。

浄発寺奥の院への分岐に到着。(10:30)

ここまでが梅ノ木尾根のハイキングコース。

ここから唐沢峠までは、マイナールートだ。

マイナールートとはいえ、道は明瞭だし、

小さな道しるべもある。

ぐんぐん登っていく。

小さな道しるべのあるピークに到達。

ここから道は、右(北)方向へ進んでいく。

尾根も道も、はっきりしているので

安心して進める。

しばらく進むと、尾根が細くなり、

いよいよマイナールートっぽくなってくる。

やせ尾根を進んでいくと、

大沢分岐に到着。

ついに梅ノ木尾根を攻略したぞ。(11:05)

すごいぞ、マイナールート探険隊。

 

振り返って、今来た梅ノ木尾根を撮影。

先週の探険で、大きく勘違いした分岐だ。

先週とは違い、今日はまったく迷わずに来られた。

ここから唐沢峠まで、まだひとしきり登る。

 

ピークをひとつ越えると、岩場がある。

そして、ちょっとしたロッククライミングの先は、

やせ尾根が続く。

最近、胃腸の具合がよくなく、

先週はあまり食べることができなかった。

今日は、力が出ず、息が上がりやすい。

こんな体調で向かえた最後の登りは、かなりきつく感じられる。

立ち止まって休むこと、度々。

「ちょっと待ってくれ」と何度も言ってしまう。

 

こういうとき、夫婦の登山はどうしても甘えが出てしまう。

相手が他人なら、こんな弱音を吐くことができないはずだ。

「一歩一歩登っていけば、必ず到着するわ、頑張りましょう」

アンヌ隊員に励まされて、再び登りはじめる。

稜線まであと少しだ。

こうして、大山〜唐沢峠の登山道へ到着。

よし、もう一度、

すごいぞマイナールート探険隊(11:40)

 

ここからは、安全な登山道だ。

こうして、唐沢峠に到着。ここで昼食。

今回は、マカロニパスタではなく、普通のスパゲティ。

うん、こっちのほうがおいしい。

今日は、不動尻に下山する。

唐沢峠から、大山三峰山の方へ進んでいくと、

なだらかなピークに道しるべがある。

大山三峰山への登山道を分けて、

不動尻の方へ下っていく。

 

植林地帯の登山道を下っていく。

道しるべがたくさんある。

唐沢峠から約40分で不動尻に到着。(13:00)

ここは広場になっており、多くの探検家が休んでいる。

不動尻のトイレは、とてもきれいだ。

使って汚してしまうのが申し訳ないほど、

きれいに掃除されている。

ミツマタがある。満開を過ぎているが、

芳醇な香りがする。

不動尻からは、林道を歩いていく。

しばらく進むと、山神ずい道に到着する。

 

中は真っ暗だが、遠くに出口が見えているので、難なく歩ける。

この日は、買ったばかりのヘッドランプを使う。

 

ゲートを越えると、その先の林道はずっと下っている。

ここは、駆け足で下る。

不動尻から約50分。

マイナー探検1号に到着。(14:00)

すばらしい探検に、祝福を。

 

あとがき

梅ノ木尾根は、森林浴が楽しめる気持ちのいい尾根だ。このような尾根の登山道が昭文社「山と高原地図」に

載っていないのは、なんとも不思議だ。もしかしたら私有地なのかもしれない。

私有地の場合、所有者のご好意により登山が許可されている山もある。(ミツバ岳など)

皆もぜひ、ご好意に甘えて探検して欲しい。

このページのTOPへ

 

探検リストに戻る