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仏果山、展望台からの眺めを調査せよ。ストレッチタイツは効果があるのか

宮ヶ瀬湖 〜 宮ヶ瀬越 〜 仏果山 〜 土山峠

 

 

 

2010年5月15日(土)、天気:晴れ

行動時間 8:10〜12:30( 4h 20min )

探検メンバー : キリヤマ隊長、アンヌ隊員

 

今回の探検は、丹沢の前衛の山、仏果山に登頂する。

この日、アンヌ隊員は、購入したばかりのストレッチタイプの

タイツを使う。はたして広告のうたい文句のとおり、疲労は

軽減されるのか。空腹は満たされるのか。

 

行くぞ、マイナールート探検隊。


仏果山に進め。懐かしい里山を探検だ。

仏果山登山道入口、バス停のそばにある駐車場に

マイナー探検1号を駐車する。(08:10)

駐車場から少し土山峠に行ったところに、

バス停がある。ここが仏果山登山道の入口だ。

この付近は凶暴なサルが出没するらしい。

危険なので、からかわないように、と書いてある。

間違っても

「やーい、ばーかばーか、おしりぺんぺん」

などとやってはいけない。

仏果山への登山道を進む。

道は整備されており、歩きやすい。

しばらくは、県道を走るバイクの音を聞きながら登っていく。

しばらく登ったところで、

大切なものを忘れたことに気がつく。

「いかん、すぐに戻るぞアンヌ隊員」

「えー、戻るの?。一体何を忘れたの」

「出発前のキメポーズを忘れた」

「そんなのどうでもいいじゃない

しかたない。それでは、ここで。

いくぞマイナールート探検隊。

この道には、探検家のエサがたくさんある。

しかし、今日はハイキング探検だ。

管理道の探検は、またの機会にしよう。

ああ、それにしても、おいしそうなエサだ。

うーん、そそられる。

ところで、ストレッチタイツの具合はどうだろう。

「どう?、ストレッチタイツ」

「うーん、いいみたいよ」

「効果はどうだ。疲れないか」

「よくわからないわ」

うむ、そんなにすぐに効果が出るわけではないようだ。

この登山道は、ベンチがたくさんある。

真夏に木陰のベンチで休憩しながら

ゆっくり登るのもいいかもしれない。

茂みに入らなければ、蛭ヒール星人の襲撃も受けずに済むだろう。

新緑を楽しみながら登ってくると、

宮ヶ瀬越の分岐に到着。(09:15)

宮ヶ瀬越を過ぎ、仏果山までの登山道を進む。

このあたりは、なぜか懐かしい感じがする。

わたしは、年少の頃このような風景のところで

生活をしていたわけではないが、

見たこともないこの風景を、なぜか懐かしいと感じる。

これは、既視感きしかんというらしい。

フランス語で「デジャヴュ」(déja-vu)だ。

実際は一度も体験したことがないのに、

すでにどこかで体験したことのように感じる、

脳の反応の一種だ。

自然の中にいると、普段の生活では

あまり感じられない脳の反応があることに気がつく。

キリヤマの道迷いも、アンヌ隊員の食欲も

自然の中での、脳の反応といえる。

(ちょっと違うか)

葉を通して差し込む日の光。

日の光には色がないのだが、

なんとなく、光が緑色に見えるような気がする。

緑の光に照らされ地面も緑色。

そして周囲全体も緑色に。

そんな感じがするところだ。

目前に、どっしりと座を構えている仏果山が見えてくる。

緑の色合いを見ていると、ビリジアンという

絵の具の色を思い浮かべた。

光に包まれるような気持ちで、尾根道を進む。

空と緑樹の、鮮やかなコントラストが

目を楽しませてくれる。

そして岩がゴツゴツした急坂を

ひとしきり登ると、

頂上直下の分岐に到着。

ここから仏果山の山頂は、すぐだ。

展望台から景色を調査せよ

こうして、仏果山の山頂に到着。(09:50)

ここは立ち木があり展望がない。

しかし、ここには展望台がある。

上に登ると、360度の展望。宮ヶ瀬湖はもちろん、

反対側には、新宿、横浜。さらに相模湾も見え、

豊かな眺めを眼路遠くまで楽しめる。

隣の山がなんと近くに見えるのか。

ああ、手が届きそうだ。

 

表尾根から蛭ヶ岳までの稜線がはっきりと見える。

登頂した山の名前をひとつずつ呼ぶ。

それらの山には、すべてわたしの思い出がある。

 

双眼鏡を持ってきて良かった。

息も荒げに、食い入るように見るキリヤマ。

 

景色はそこそこに、食べ始めるアンヌ隊員。

展望を楽しんだ後は、

土山峠までの下山ルートを行く。(10:30)

 

ここでようやく、登山道らしい道になってくる。

岩がごつごつしたロープ場をくだる。

ヤマツツジの花が、風に吹かれてゆっくりと揺れている。

 

アンヌ隊員は、ヤマツツジの花は蒲色かばいろだという。

無教養なわたしは、蒲色という色の名前をはじめて聞いた。

webで検索してみると、蒲色は慣用色名として日本工業規格(JIS)で

規定されてる。

鞍部を通過した後は、しばらく平坦な道が続く。

そしてヤセ尾根の上にある、岩場を通過する。

ここは今日の探検で唯一、緊張するところだ。

たとえハイキングでも、こんなとき登山靴を履いていれば

安心して歩ける。

やがて道は、植林の中を通っていく。

楽しかった尾根歩きもこれで終わりか。

そう思っていたら、また明るい道になった。

革籠石山(かわごいしやま) に到着。(11:00)

革籠石山の後は、しばらく急な坂道を下っていく。

 

ベンチのあるところで、半原越への道を分けて

右折する。(11:25)

 

単調になりがちの下りも、

新緑の光につつまれての下りなら楽しい。

ストレッチタイツは効果があるのか

「ところで、ストレッチタイツの調子はどうだ」

「うーん、いいみたいよ」

ストレッチタイツは、ロボットスーツではない。

足がひどく疲労したときには、テーピングをすると効果があるという。

それと同じだろう。

「ストレッチタイツを着用しても、筋力はアップしません。

空腹時に着用しても、おなかは満たされません。過度の期待は禁物です。」

(キリヤマ談)

さらに進むと、植林地帯を丸太の階段にしたがって

降りて行く。

やがて林道に出る。車が通れるほどの幅があるが、

わだちは、ほとんどついていない。

 

道しるべに従い、

林道と道を分けて、右方向に進む。

10分ほどで県道、伊勢原津久井線が見えてくる。

こうして土山峠に到着。(12:00)

伊勢原津久井線をてくてく歩いて、

マイナー探検1号に帰還。(12:30)

 

 

あとがき

仏果山は、娘のユーレイ隊員が小さいときに家族で登った、思い出の山だ。

あのときは山全体が霧に包まれて、景色が見えない上に蛭ヒール星人の襲撃を受け、

半泣きで退散してきた。以来、アンヌ隊員はヒルの撲滅を願い、塩を携帯するようになる。

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