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キュウハ沢にある戦闘機のエンジンを探せ

塩水橋 〜 キュウハ沢

2010年4月24日(土)、天気:曇り

行動時間 7:50〜14:10( 6h 20min)

探検メンバー : キリヤマ隊長、アンヌ隊員

 

今年に入ってから、まともな探検ができていない。

キリヤマの信頼は失墜してばかりだ。ここは、どーんと

すごい企画を立てて、アンヌ隊員からの信頼を得たい。

何かいい企画はないか。そうだ、これだ。

「キュウハ沢には、戦時中に墜落した戦闘機の残骸があるらしいぞ」

「すばらしいわ。ぜひ行きましょう」

よし、これで信頼を回復できる。いくぞ、マイナールート探検隊。

堰堤を越えろ、エンジンを探せ

塩水橋付近に、マイナー探検1号を駐車する。

(07:50)

県道から、ゲートを越えて林道に進む。

少し進むと、堂平方面への道をわけ、

キュウハ沢出合に進む。

今年は、4月になっても寒い日が続いているので、

芽吹くのが遅い。鮮やかな緑を見られるようになるのは、

もう少し先のようだ。

塩水橋から約1時間、キュウハ沢出合に到着(09:00)。

ここでアンヌ隊員、早くも補給だ。

戦闘機のエンジンは、ここからキュウハ沢を進み、

いくつか堰堤を越えたところにあるという。

よし、行くぞ!マイナールート探検隊。

沢の右岸(左側)を進むと、すぐに堰堤がある。

むむ、この堰堤は越えられない。

三角沢ノ頭に向かう管理道を使って、

堰堤を越えることにする。

結局、林道まで戻ってくる。

もう一度やり直し。

今度こそ行くぞ!マイナールート探検隊。

林道から管理道に向かう。

左折すると三角沢ノ頭方面、

まっすぐ進むと、堰堤の巻き道になるはずだ。

最初の堰堤は簡単に越えられた。

すぐに次の堰堤だ。

これも越えられない。

今度は大きく巻かないと越えられないようだ。

少し戻って、三角沢ノ頭への管理道をさらに登る。

そして、途中から脇道にそれて、沢沿いの道を進む。

踏み跡もあるようだ。

踏み跡にしたがって、しばらく進む。

この巻き道はどうやら、2つの堰堤をいっぺんに

巻いてしまうようだ。そろそろ沢に降りないと、

エンジンを発見できなくなってしまう。

よし、ここから沢に降りられるぞ。

ちょっと急な崖なので、

ロープを使いながら降りていく。

 

うまく堰堤の上に降りることができた。

堰堤の先は、広い河原になっている。

次の堰堤だ。右岸(左側)は、登れない。

双眼鏡で確認すると、左岸(右側)には

堰堤を越えるための黄色い手すりがある。

あれを使って越えよう。

よし、左岸(右側)に渡るぞ。

しかし、流れが速く水深もある。簡単には渡れない。

下流まで戻ってみて、渡れるところを探すが、

なかなか見つからない。無理に渡ると、滑りそうだ。

むむ、沢のシューズを持ってくるべきだった。

左岸にわたれないのなら、

右岸の崖を上って巻くしかなさそうだ。

(後に分かったことだが、ここは無理にでも渡るべきだった)

右岸の巻き道をとることにする。

後にキリヤマは、この判断を後悔することになる。

(このセリフを今まで何度書いたことだろう)

斜面を登れ、滑落に注意せよ

思ったよりも急な崖、しかも崩れやすい土の崖だ。

ホールドになるような岩がなく、木の根も少ない。

危険な場所を通過しているところを撮影したいのだが、

本当に危険なときは両手がふさがり、

写真が撮れない。

けっこう大きく巻くことになった。

これでは、下るのにも苦労しそうだ。

滝の巻き道は、登る → 横に進み滝を越える → 下る、の順になるが、

この横に進んでいるときが特に危険だ。

今、立っているところは切り立った崖。滑落したら大変だ。

さらにここは、やわらかい土の崖。足下が崩れそうだ。

下の方にまた堰堤が見える。

そろそろ沢に降りないと、戦闘機のエンジンのあるところを

通り越してしまう。

このあたりはどうだろうか。

ちょっと危ないかな。

ロープを出しながら下ってみると、

うーむ、あと少しのところでロープが足りなくなった。

ロープ無しでいったんズルっと滑ったら、

そのまま下まで滑っていくだろう。

横にも進めず、沢にも降りられなくなった。

あと残されたのは、斜面を登ることだけだ。

こんなところで立ち止まっていては危険だ。

早く決断して行動しないといけない。

「アンヌ、残念だが転進しよう」

おお、お菓子を食べている。

すごい精神力だ。

このまま斜面を登って、稜線に出ることにする。

かなりの急斜面だが、ロープを使いながら登っていく。

ようやく写真が撮れる、楽なところまで登ってきた。

自分ひとりなら、エイヤっと一気に登れるのだが、

アンヌ隊員を率いていると、アンヌ隊員の登攀技術を

考えて登らねばならず、これがけっこう大変だ。

安全に登るためには、精神的なものがかなり影響する。

崖の途中で、「わたし怖いから無理」「危ないから登れない」

「おなかが減った」などと言われたら、とても危ない。

一度登り始めた崖を下るのは難しいことが多いからだ。

アンヌ隊員には、怖がらずに登ってほしい。

(わたしだって怖いのを我慢しているのだ)

しかし、今年になってクライミングを学んだおかげで、

崖に対する恐怖をさほど持たずに登れる。

 

よし、稜線が見えてきた。もう少しだ。

稜線上に到着。うーむ、危険なところがたくさんあった。

ちょっと大変だった。

次のターゲットは、竜ヶ馬場尾根だ。

ここはどこだろうか。

地図で確認すると、どうやら三角沢ノ頭にいたる管理道

に出たようだ。残念だが、エンジンはあきらめよう。しかし、

以前から狙っていた、竜ヶ馬場尾根を探検するチャンスだ。

ここでアンヌ隊員を説得する。

「エンジンはあきらめて、竜ヶ馬場尾根を狙おう」

「え〜?、また転進ですか」

「ちがう。竜ヶ馬場尾根はとても美しいから、そこでお昼ごはんだ」

「ぜひ行きましょう」

よし、アンヌ隊員をうまく説得できた。

竜ヶ馬場への尾根は、キュウハ沢をしばらく登ったところから

尾根に取り付くらしい。もう一度どこかでキュウハ沢に下りて、

竜ヶ馬場に向かう尾根を探そう。

しばらく管理道を登っていくと、

途中に沢に下れそうな、支尾根を見つける。

よし。うまい具合に沢に降りられるかもしれない。

かなり急な坂だが、なんとか下れそうだ。

お、堰堤が見えてきた。

支尾根は堰堤の下流に向かっている。

ロープを細かく何度も出しながら、

堰堤の上流に向けて下っていく。

 

よし、堰堤の上に降りられた。

ここで、おにぎりタイム。

とてもきれいな釜がある。

ここから沢の左岸(右側)にわたろう。

しばらく登っていくと、

両岸が狭まったところに出る。

これ以上進めない。詰まった。

まずい…。

仕方がない。竜ヶ馬場尾根もあきらめよう。

またしても転進だ。

たった今下ってきた斜面を登る。

支尾根にもう一度戻ろう。

 

支尾根を登りかえして、

三角沢ノ頭への管理道に到着。

そして、なすすべもなく、ただ管理道を登っていく。

このあとは、どうしようか。

とりあえず、丹沢山に向かおうか。

ここでアンヌ隊員。

「つまらないわ」「もう帰りたい」

「コンビニのおでんが食べたい」

といい始める。

そこで昼食を食べ、休憩をとり

アンヌ隊員のご機嫌をとる。

天気が悪く、4月も末だというのに、

雪もちらついてきた。とても寒い。

最初はただのわがままと思っていたが、

どうもアンヌ隊員の体調が

よくないようだ。しかたない。

今日はここで探検を中止して、

林道に戻ろう。

林道まで戻ってくる。(13:07)

ここでしばらく休憩して、アンヌ隊員の回復を待つ。

 

そして、本谷沢沿いの林道を歩いて、塩水橋に向かう。

こうして、マイナー探検1号に到着。(14:10)

 

 

 

あとがき

・キュウハ沢にある戦闘機のエンジンはwebで多く語られている。

 わたしが取材をしてその場所を詳細に伝えたかったのだが、沢を渡ることができず残念だ。

 沢を歩く用意をしてから再チャレンジしたい。そして竜ヶ馬場尾根もいずれ登ってみたい。

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