道は譲られるより譲ったほうがいい。天狗岳だ

2016年09月10日(土)

唐沢鉱泉 〜 西天狗岳 〜 東天狗岳 〜 黒百合ヒュッテ 〜 唐沢鉱泉

 

天狗岳に行きたい。これは私の長年にわたる願い。

どうしても一泊する必要があり計画を断念していた。

しかし、圏央道が開通した今では天狗岳に日帰りで

行かれるようになった。

機は熟した。行くぞマイナールート探検隊!

 

唐沢鉱泉の駐車場は満車。

路上にマイナー探検1号を駐車する。

唐沢鉱泉まで車の列を見ながら進んでいく。

キッチリとすき間なく止まっている。

縦列、切り返しのテクニックがすごい!

唐沢鉱泉に到着。

ここから少し進んだところに

登山道入り口がある。

さぁ、ここからが今日の探検だ。

行くぞマイナールート探検隊。

天狗岳の西尾根までの登山道を進む。

まず、しゃくなげ橋を渡る。

続いて森の中の登山道を進む。

登りはじめの標高が高いので

下草がなく、コケが生えている。

八ヶ岳に限ったことではないが、

山の中に生えているコケは

輝くような緑色をしている。

この登山道は、大小の岩があり

登山靴できっちりと登っていく

足取りが心地いい

天狗岳は人気のある山なので、

前後にパーティが常にいる。

 

抜いてもらったり、抜かせてもらったり

このあいまいな感覚は、登山スキルの一部

と言えるだろう。

登り始めて60分、西尾根に到着。

小さな広場に4パーティが休憩している。

 

後から次々にパーティが到着するので、

早めに切り上げ、尾根を登っていく。

広い尾根なので、キレットのような

ところは一切ない。

なだらかな登りの尾根道が続く。

トラバース道が続いたあとに、

つづらおりで登って尾根に乗る。

これを何度か繰り返す。

木の根がむき出しになっている。

登山しているんだなぁと実感できる瞬間だ。

荷物の重さ、足さばき、呼吸と心拍数。

坂の勾配と、森の空気。

それらが一致するとき、とても気持ちがいい

大勢の人が下山してくるので

山のあいさつを連呼する。

 

シングルトレイルなので、すれ違いが困難。

こういう時は、いつもアンヌ隊員に先頭を

担ってもらう。

アンヌは、人の姿が見えると、

すぐに道を譲る。

(私は、もたついて譲るタイミングを逃す)

 

アンヌの頭に、登り優先はない。

登り下り関係なく譲る。

譲れないような狭いところでも譲る。

何年か前にブログに書いたが、

丹沢の登山道で、小学生100人以上の

すれ違いで待たされたことがある。

あの日のことは、今でも楽しい思い出だ。

登山道ですれ違う時は、やはり

譲られるより譲った方がいい。

周囲の森が開けてくる。

第一展望台がもうすぐだ。

ガスが出ているが、まだ展望は

ありそうだ。

 

よし、第一展望台へ急ごう。

何も見えない・・・。

 

第一展望台をパスしようとすると。

アンヌ隊員の「おなかへった」コール。

ここで、第一おにぎりタイム。

さらに天狗岳に近づいていく

平坦な登山道が続いている。

第二展望台に到着。

ガスが晴れて、目の前にこれから登る

西天狗岳が、どーんと見えている。

いよいよ、あこがれの天狗岳だ。

登山歴10年もかけて来るところ

ではないかもしれないが、

丹沢探検と岩登りばかりしていた

我が隊にとっては、偉業といえる。

さらに近づくとそそり立って見える。

これは相当の急坂だということだろう。

西天狗岳の真下に到着。

ここから西天狗岳山頂まで

距離65m、標高差163m。

わずかの距離でたくさん登る。

クライミングではないが、

手足を使って登るようなところ。

 

岩だらけなので、踏み跡はなく

岩にあるペイントを頼りに登っていく。

 

テクニカルな登山道とはいえ

私はカメラ(一眼レフ)を

片手に持って登っている。

(ナメたらあかんで)

なぜなら、空はこんなに青く

山がこんなにきれいだからだ。

 

振り返ると、先ほどの第二展望台の

山頂がずいぶんと下に見える。

そして下を向けば、岩の急こう配。

 

アンヌ隊員は、急こう配の

角度がとても気に入ったようだ。

クライミングみたいだと言って

とても興奮している。

やがて、ダイアゴナルにキョン足

(クライミングのムーブ)

で登り始める。

 

そこまでやらんでも

登れるやろ!

ようやく、緩やかな坂になってくる。

山頂は近いぞ。

よし、山頂に到着だ。

ついに天狗岳をゲット。

すごいぞ、マイナールート探検隊。

山頂は360度の展望。

蓼科山、北アルプス、

そして八ヶ岳のほぼ全部が見える。

赤岳を見ながら、たくさんのひとが

何かしら食べている。もちろん、

アンヌ隊員も食べている。

いうまでもないが、おにぎりだ。

箕冠山の向こう側に

主峰・赤岳、そして阿弥陀岳も見える。

根石岳と硫黄岳。

 

今までに、幾度となく八ヶ岳、清里

に来ているが、晴天率は非常に低かった。

今回のような展望に恵まれるのは

数えるほどしかない。

西天狗岳での展望に感謝しつつ

続いて東天狗岳に向かう。

西天狗岳から東天狗岳まで

コルを53m下って、52m登る。

ここは、岩場というよりガレ場だ。

 

コルの下から東天狗岳を

見上げる。実に美しい形をしている。

東天狗岳への登りは、大きな岩のガレ場。

やがて山頂が見えてくる。

遠くから見ると西と東天狗の間は

とても大変なような気がしたが、

実際に登ってみると15分だった。

こうして東天狗岳に到着。

ここは山頂が狭いので、

仲良く順番に写真撮影。

すごいぞ、マイナールート探検隊!

(アンヌバージョン)

ここで、私の作った「天狗岳賛歌」

のプロモーションビデオを撮影する。

 

発表は未定だが、誰かの要望があれば

作るかもしれない。誰の要望がなくても

作るかもしれない。

下山は、黒百合ヒュッテへの登山道で。

ここで、探検友達のnenetaさんに遭遇。

なんたる偶然だ。合わせようたって

合わないのに、世の中にはこんな

偶然があるんだ。

というわけで3人で下山開始。

ケルンがところどころにある。

これは、冬期登山のときに

活躍するものと思われる。

ここで、Wおにぎりタイム。

nenetaさんは、手作りおにぎり。

前日の夜に手作りして朝一番で

出発するなんて。アンヌ隊員、びっくり。

岩の回廊を下っていく。

大きな岩を下りて、また次の岩に登る。

これをずっと繰り返す下山。

下っているのに下った気がしない。

さらに登れそうな岩を見つけては

試してみたり、ルートを探ってみたり、

まったく下山する気がない。

 

 

 

これではnenetaさんに申し訳ないので、

先に行っていただく。

振り返ると先ほどまでいた

東、西天狗岳が見えている。

名残惜しい。

この辺りは天狗の奥庭というところ。

見事な岩地帯が続いている。

黒百合ヒュッテが大きく

見えてくる。あと少しだ。

最後に、急坂を下る。

背の低いアンヌは、こういうところが

苦手だ。ゆっくりと下る。

こうして、黒百合ヒュッテに到着。

ヒュッテの前では食事をしている人が

たくさんいる。

 

ビールにすき焼き、ワインに焼肉。

一升ビンのお酒もある。

黒百合ヒュッテでnenetaさんとお別れ。

後はのんびり森の中の登山道を下っていく。

植物観賞をしながら

のんびりと。

八ヶ岳の美しい森は

撮影するところが多すぎて

足取りがままならない。

 

だんだん、あたりが薄暗くなってくる。

やがて、アンヌ隊員が怒りはじめる。

「いくらなんでも、遅すぎ!」

 

仕方ない。

撮影はやめてじゃんじゃんと下っていく。

こうして、唐沢鉱泉まで

下ってくる。

 

すばらしい探検だった。

ここにいる皆さんに幸せが訪れますように。

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