丹沢で最もチャーミングな沢。檜洞へ

2015年7月12日(日)

西丹沢自然教室 〜 玄倉林道 〜 ユーシンロッジ 〜 

檜洞 〜 経角沢 〜 石棚山

 

西丹沢自然教室の倉持さんから

探検のお誘いが来た。

丹沢の秘境、檜洞だ。

 

多くの探検家を魅了する檜洞。

そこはあまりに遠く、

容易に入ることができない。

今回の探検では、2台の車を使って

アプローチする。

 

行くぞマイナールート探検隊!

ヤマレコに、GPS軌跡をアップしました

 

西丹沢自然教室に到着。

マイナー探検1号は自然教室に駐車。

 

今日は、倉持さんの車で、

玄倉川のゲートに移動する。

ゲートに到着。

ここから、玄倉林道をユーシンまで進む。

青崩トンネルで休憩。

倉持さんは、いつか青崩の崖を登って

見たいという。

こんな崖を登れるのか?

というか、パートナーは見つかるのか?

もし登るなら、そのメンバーで

早戸大滝にぜひチャレンジしてほしい。

おなじみの、玄倉ダム。

湖水は、いつもの深い緑色。

ユーシンロッジまで、2時間ほどの

アプローチ。倉持さんと歓談しながら

のんびり歩いていく。

途中で、同角沢の出合を見物して、

ユーシンロッジに到着。

倉持さんの情報では、ユーシンロッジ再開の

目途は立っていないらしい。

 

ここで、沢装束に着替えて、いつもの。

行くぞマイナールート探検隊!

檜洞のアプローチは、

金山谷ノ頭への旧登山道を進む。

この道は、地図に記載がなく、

上等なマイナールートだ。

途中に橋があるが、

これは、水を通すためのもの。

上から覗くと、水が勢いよく

流れているのが見える。

旧登山道は、電気施設(水道施設?)の中を

通過している。

大きな堰堤を鉄の橋で越える。

 

この付近の施設は、どれも古いものだ。

丹沢版黒部ダムのエピソードが

きっとあるだろうな。

檜洞に到着。

よし!ここからが沢登りだ!

と思ったら、また登山道を進む。

倉持さんいわく

F1の大滝を巻きます、とのこと。

おお、あれが大滝か。

きれいだが、これは越えられないな。

そしてしばらく進むと

面白い看板があるという。

 

この看板には、保護地区に関する規制事項が

書かれている。

昭和の香りがぷんぷん!

 

一.木竹を植栽又は栽培すること

二.鉱物を掘採し又は土石を採取すること

なんていうのは、わかるが

三.土地を開墾しその他土地の形状を変更すること

七.屋外において物を集積し又は貯蔵すること

なんて、かなりの昭和テイストだ。

 

こういうものに出合えるのも

マイナールートのだいご味。

 

倉持さんは、この看板を自然教室に

飾りたいと言っている。

(誰の許可を得ればいいのか分からないらしい)

登山道はやがて沢沿いのトラバースから

尾根に向かって進んでいく。ここには

古い道しるべがある。

 

ここから尾根に向かわず、

檜洞に入る。

大きな岩のある沢だ。

上流より中流の沢の雰囲気だ。

さっそく滝が来た。

これは登れないので、左側から巻く。

アンヌのビレイで、倉持さんがトップ。

アンヌにビレイを託すということは

倉持さん、一億パーセント落ちない

自信あり?

中間支点を、小枝にとって

トラバース。ここは、素直に登れる。

とはいえ、ちょっと高度感あり。

アンヌはロープなしでは

怖がるだろう。

倉持さんに続いて、アンヌ、

そして私が登る。

登った先は、アンヌの苦手なトラバース。

ここでも倉持さんは、ちゃんと確保してくれる。

トラバースの後は、沢に戻る。

ここは、ちょっと危険なので、

懸垂で下る。

支点は、倉持さんのボディビレイ。

アンヌ、無事に着地。

続いて、私も懸垂下降で。

行動中、倉持さんは、私に説明を

あまりしない。まさに、見て学ぶ。

 

状況判断やロープワークは、

教わるより、経験して習得するもの

だからだろう。

大きな岩がある。

上流の沢なのに、こんな大きな岩があるなんて

丹沢の懐の大きさを感じさせる。

そういえば、この近くにある小川谷廊下も

大きな岩が多い。

ダイナミックな水流。

広い河原に、両岸にはきれいな樹木。

岩に生えている密度の高い苔。

北八ヶ岳の「コケ丸」を思い出す美しい苔だ。

とても広い釜。

ミニ・ゴルジュ。

そして、ナメ滝。

檜洞は、美しい丹沢の自然を堪能できる沢。

心が軽く飛び立つような気持ちになる。

 

倉持さんオススメの釜、「接待ポイント」。

接待ゴルフはもう古い!

これからは、接待沢登りだ。

「社長、ナイス・トラバース!」

「部長、ナイス・ロープワーク」

などと、ゴマもすれる。

そして、これは

「隊長、ナイス・ダイブ!」

ここで、おにぎりタイム。

右は、準備をする倉持さん。

左は、やばいハゲ頭。

大きな岩が連続する地帯では、

巻道を進む。

ロープが設置されているところもある。

そして、檜洞といえば、

この平らで大きな岩が有名(?)だ。

 

もちろん、記念撮影。

おお、すごいぞ、この風景。

狭まった両岸の崖。

まっすぐ先が見える沢。

雄大かつ荘厳な自然だ。

続いて、小さな釜を越える。

そして巨石地帯を抜けて、

沢がだんだん狭くなってくる。

越えられない大岩を、

巻道で越えていく。

そして、多段のナメ滝。

見上げると、とても清々しい。

さわやかな滝だ。

このナメ滝は、最上部がどうしても

越えられないとのことで、

右側から巻き道を進む。

そして、忘れてはいけない

おにぎりタイム。

(ついでに、水遊び)

檜洞は、とても女性的な沢だ。

美しく可憐で、花にたとえるなら撫子。

立ち居振る舞いは謙虚で

心は純情で、飾り気がなく清楚。

以上、私の女性の好みを述べたのではなく、

アンヌ隊員のことを述べたと言っておく。

私も命が惜しいからだ。

とても開けたところに出る。

初夏の日がひっそりと照らしている。

心から美しいと言える光景だ。

 

丹沢のすばらしい沢を3つ選べと言われたら、

私はこの沢を絶対落とさないだろう。

やがて檜洞を離れ、経角沢に入ると

水流が少なくなる。

沢の両岸にある森が

夏の深い緑に染まっている。

沢の源頭部付近は、ザレ場など

あまり美しくないところが多いが、

経角沢は源頭部も美しい。

沢の周囲にもブナの木がある。

沢の近くにブナの木があるのは、初めてみる。

ここのブナの木は、おのずと合掌してしまう

神々しさがある。

あまりの素晴らしい風景なので

おにぎりタイム。

アンヌは、ここでおにぎりを食べると

とても美味しいという。

(個人の感想です)

稜線へのツメは、沢をそのまま進む。

 

ヤブこぎや、ザレ場などなく

なだらかに稜線へ向かっていく。

こうして、稜線へ到着。

ここは檜洞丸から同角ノ頭への登山道。

 

よし、今日の探検も成功だ。

すごいぞ、マイナールート探検隊。

(倉持さんのおかげです!)

下山は、石棚山稜を通って、

西丹沢自然教室に向かう。

無事に到着。

ここから、私の車で今日の出発点

玄倉まで移動。

 

楽しい一日に、感謝!

探検リストに戻る

このページのTOPへ