実は完治不能なビョーキ。ショチクボノ頭(塩地窪ノ頭)

2015年4月12日(日)

西丹沢自然教室 〜 ショチクボノ頭(塩地窪ノ頭)

 

ショチクボノ頭が好きだ。

日常の折に触れては、あの山頂を

思い出す。また、行きたい。

 だが、駐車場からあまりに近く

ルートが難しい。今回は短時間で

可能な探検を考えていた。そうだ

ショチクボノ頭に行くチャンスだ。

 

いくぞ、マイナールート探検隊!

 

ヤマレコに、GPS軌跡をアップしました

西丹沢自然教室の駐車場は、ほぼ満車。

我が隊の車が、最後の一台。

(9:00)

自然教室に登山届を提出して

下棚、本棚への登山道を進む。

標高が低いところでは、

すでに芽吹いている。

新緑の季節までもう少しだ。

寒々しさが消え、

沢の流れも柔らかい。

2つ目の堰堤を越えた先に

今日のターゲット尾根が見えてくる。

登りやすそうなところを探して、

さぁ、いくぞマイナールート探検隊。

(9:45)

少し踏み跡があるぞ。

マイナールートか?

おお、やはり続いている。

これは、まさしくマイナールート。

と思ったら、踏み跡は

すぐに消えてしまう…。

 

周囲をよくよく見渡して

踏み跡を探す。

そして、わずかな踏み跡を見つけては

おお!発見だ!

ここにもあるぞ!

などと二人で騒いで興奮する。

しかし、どれもただの溝だったり

土が削れていたりするだけ。

 

そのうちに

木と木の間にある隙間すら

踏み跡に見えてくる。

探検友達によると、

何もないところに、踏み跡や経路が

あるように見えてしまう、恐ろしい

ビョーキがあるらしい。

このビョーキは、接触感染、空気感染

のほかに、インターネット感染もある。

私の探検記を見ている、あなた。

「キリヤマは、ダンディだ」

と思ったら、感染する可能性大だ。

私の探検友達の多くは、

ビョーキをさらにこじらせ

経路も踏み跡もない、

ただの斜面を登って楽しんでいる。

みんな、かなり重症のようだ。

私は、そんな友達のブログを読んで、

「いいなぁ、楽しそうだなぁ」

と思っている。私も、感染者の一人だ。

(おにぎりタイム)

広々としたところに出る。

この辺りまで登ってくると、

まだ、新芽はない。

畦ヶ丸、善六山が見え、

ミツバツツジが咲いている。

花は、ひとつひとつが違う色だ。

そして、見る人によっても

違う色に見える。

ショチクボノ頭からの

稜線が見えてくる。

稜線に到着。

少し風が強く、寒い。

 

枝っぷりのいい木がある。

せっかくなので記念撮影。

ショチクボノ頭の山頂は

広々とした気持ちのいいところ。

距離も標高差もなく、危険なところも

少ない。初級マイナールート探検に

ちょうどいい。

今日もここまで、無事に来られた。

すごいぞ、マイナールート探検隊。

(11:00)

食事をして一休み。

下山は、モロクボ沢の

出合い方向だ。

 

コンパスで方向を定めて

慎重に尾根を探す。

しばらく下ると、

下の方に、小さな動物が

尾根に上がってくるのが見える。

遠くて、何の動物かよく分からない。

クマにしては小さいかな?

いや待てよ、子グマか?

それなら近くには、親グマがいるのか!

「あれっ、子グマじゃないか?」

「いえ?違うと思います」

「クマだったらヤベェよ」

「絶対違うわよ」

「まずいぞ、近づくな」

「だって、茶色のクマなんていないわ」

確かに…。クマは真っ黒のはずだ。

ということは、イタチかハクビシンか。

 

やがて、その動物は飛び跳ねるような

歩き方で去って行った。

やはりクマではないようだ。

シカ柵のドアをくぐり、

シカ柵の左側を下っていく。

そして、シカ柵に行く手を阻まれる。

近くにシカ柵のドアがある。

ここには、南京錠がかかっている。

珍しいパターンだ。

シカ柵の倒れているところから

越えると、マイナールートが続いている。

おそらく植林地帯の仕事道だろう。

そして、またシカ柵のドア。

今度は簡単に開く。

すぐに立派な道に降り立つ。

ここは、かつてのキャンプ場だ。

よし、上手く下山できたぞ。

今日の探検は、これにて終了!

(12:10)

 

あとがき

西丹沢自然教室に、あのKさんが帰ってきた。

また、お世話になります!

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