なんでもない尾根が思い出になるとき。音見沢右岸(焼小屋左岸)尾根

2014年12月13日(土)

水沢橋ゲート 〜 焼山沢左岸尾根 〜 桃の木沢ノ頭 〜 p1109 〜

音見沢右岸(焼小屋左岸)尾根

 

柏原ノ頭に行って以来、この付近の尾根を集中して登っている。

名もなき尾根を探検する楽しみ。これぞマイナールート探検だ。

(国土地理院地図に加筆)

ヤマレコに、GPS軌跡をアップしました

 

水ノ木沢林道のゲートに

マイナー探検1号を駐車。

(08:00)

林道を歩いて、焼山沢方面

分岐を右折する。

倉沢沿いに続いているこの林道。

東丹沢登山詳細図(吉備人出版)には

桃の木沢林道と記載がある。

10分ほどで、焼山沢出合いに

到着する。

橋の上から眺める焼山沢は、

ナメ滝が長く続く、静かな沢だ。

橋を渡ってすぐ左にある尾根を

登っていく。

今日はここからが探検だ。

(08:10)

 

行くぞ、マイナールート探検隊!

まずは、シカ柵のゲートを

くぐる。シカ柵は、朽ち果て

ゲートだけが残っている。

続いて、尾根の急斜面を登る。

 

シカ柵があるが、ここも壊れて

残骸だけになっている。

踏み跡は、ほとんどない。

ただ、尾根にそって登っていくだけ。

大きな岩がある。

丹沢には、尾根道に岩が

露出していることがよくある。

土の斜面に、ぽっかりと出ている

大岩を見ると、突然転がり始めそうで

なんとなく恐い。

やがて尾根は、なだらかな

登りになる。

いったん平らな尾根になり、

また少し登り始める。

いつまでも続く植林地帯。

最後の登りを越えると、

ようやく植林地帯を抜ける。

みごとな三本松のもとを

通過すると

目的のピークが目前に

迫ってくる。

ここで大岩が行く手を阻む。

これは右から巻く。

 

巻道はちょっと怖いけど

立ち木があるので、問題なく登れる。

続いて、キレット。

両脇が谷間の、刃のようなキレット。

 

帰宅後、写真のデータを調べたら、

カメラの焦点距離は、約5m。

角度を変えてもう一枚。

岩や木の根が露出している。

 

※写真ではわかりにくいが

 矢印の両脇はすっぱり切れた崖。

 

まず、私がロープを引いて

キレットを通過。

(振り返って撮影)

続いて、アンヌ隊員はキレットに

馬乗りになって渡る。

この先もロープをつないだまま。

アイザレンで登っていく。

 

※毎度のコメント。

 本当に危ないところでは、

 撮影できてないよーん。

キレットから上は、

それほど危なくない。

 

こうしてピークに到着。

(10:00)

インターネットのサイト、

ヤマレコでみると、ここは

桃の木沢ノ頭というところ

らしい。

とても狭い山頂だ。西側には、

なかなかいい枝っぷりの

アカマツが数本ある。

山頂を離れて、

さらに尾根沿いに進む。

3分ほどで柏原ノ頭からの

登山道に合流する。(10:20)

 

廃道になった登山道とはいえ、

先ほどの尾根から比べれば

はるかに歩きやすい。

今日は、ずっと植林地帯の暗い

尾根を歩いてきた。

 

すっかり体が冷えてしまった。

陽だまりでしばし暖をとる。

せっかくなので、クマよけに熱唱。

この付近は一般の登山道から

離れており、いくら大声で歌っても

大丈夫だ。

(一般の登山道でも歌っている)

崩壊地を通過する。

ここ一か月、ここに来るのは

3度目だ。

 

こんなにところに何度もくる者は

勇者かアホか、キリヤマだ。

崩壊地を過ぎると、宮ケ瀬湖の

方面が見渡せる。今日は、遠く

ランドマークタワーも見える。

途中のベンチに到着。

寒いけど、腹が減った。昼飯だ。

 

ここなら、日が差して暖かいだろう。

そう思ったらここは鞍部なので、

風が強い。

早々に切り上げて再出発。

東海自然歩道に到着。

左折して、姫次方面に向かう。

そして、カーブの先に目的の尾根、

音見沢右岸(焼山沢左岸)尾根が

見えてくる。

 

さぁ、ここから下山だ。(12:00)

この尾根に道はない。

しかし、我が隊が通るルートは、

丹沢マイナールートになる。

 

行くぞ、マイナールート探検隊!

しばらくは、ヤブっぽいところが、

続いている。

やがてすっきりとした尾根になる。

なかなかいい尾根だ。

すごいぞ!

シュワッチ!

足跡なし、経路なし。

テーピングなし、ゴミなし。

道しるべなし、尾根の杭なし。

人の痕跡がまったくない尾根だ。

実にいい!

東海自然歩道から20分ほど

ゆっくり尾根を楽しみながら

下っていくと、

尾根が狭くなってくる。

なだらかな下りが

少し急な坂になってくる。

植林地帯に入るとシカ柵が登場。

進むのはシカ柵の右側か左側か。

 

こういうときは、とても悩む。

悩んだ末、右側を進む。

(根拠なし)

シカ柵は尾根の真ん中にあり、

とても歩きにくい。

 

反対側に行けばよかったと後悔する。

でも、反対側もかなりの崖っぷち。

結局、シカ柵は左側に直角に曲がり

その先は、斜面を下っている。

右側で正解だった。(よし!)

さらに、植林地帯を下っていくと

大きなモミの木が2本ある。

これはツガイに違いない。

(これも根拠なし)

周囲には、すばらしいモミの木が

何本かあり、周りの植林を

圧倒している。

またシカ柵が登場。

 

ここまで、地図とコンパスと

高度計で、現在地を把握しながら

下ってきた。

この先の左折ポイントを逃さないように

するためだ。

 

そして高度計、コンパス、地形。

すべてが一致した。

よし、ここだ!

(根拠あり!)

シカ柵を越えて斜面を下ると

支尾根に乗れるはずだ。

シカ柵の下に、抜け穴がある。

 

ここで正しいシカ柵の

くぐり方の講座です。

『楽しいシカ柵くぐり』

まず、ザックを先に通します。

続いて、頭を先に突っ込んで、

四つんばいになります。

このとき、オナラをしないように

注意しましょう。

上半身が抜けたら

下半身は片足ずつ抜きます。

加藤茶のマネで

チョットだけよ〜というと

簡単に抜けられます。

無事に通り抜けられたら、

最後は笑顔。

さぁ、やってみましょう。

まずは、ザックを通して、

四つんばいで抜けたら

足は、片足ずつ。

チョットだけよ〜を知らない人は

Webで検索しましょう。

 

はい、笑顔。

柵を越えた後は、

急な斜面を下っていく。

鞍部を越えると、しばらくは

平らな尾根になる。

林道に向かってどんどん

下っていくと思ったが

いつまでたっても下り始めない。

ところどころに

ヤブや立ち木がある。

目の前の尾根と周囲の景色の

遠近感がどうも変だ。近くにあるはずの

周囲の景色が、なぜか遠くに見える。

 

これはこの先で尾根がスッパリ

切れているときによくある光景だ。

林道にうまく着陸できると

いいんだけどなぁ。

こうして、尾根の先端部分に

近づいていく。

あ、ちょっと無理かも。

林道が、ほぼ真下に見える。

ということは、今立っている場所から

少し先は、林道の法面だろう。

 

遠近感がおかしいのは

このためだった。

右の斜面からなら

ドライバーを使って下りられそうだ。

 

だが、アンヌ隊員が高すぎて怖い

という。そこでロープを出すことにする。

スリングでチェストハーネスを

作って、8環を使って下降する。

 

8環を使わずに、いわゆるゴボウでも

下降できそうな緩斜面だ。

だがここは、8環にこだわった。

それは我が隊の三原則、怖いことは

しない、できない、ごめんだね

に基づいている。

30メートルのロープで

2回に分けて下降。

無事に林道到着。(14:40)

先ほど覗いたところは、

やっぱり法面だった。

林道を水沢橋方面に

歩いていくと、

道路わきに、屋根のついた矢倉

のようなものがある。

野菜の青空販売所みたいだな。

ちゃんと台座もあるぞ。

 

山奥にはいろんなものがあるなぁ。

 

30分ほどの林道歩きで

水沢橋に到着。(15:10)

 

楽しい探検に祝福を!

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