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なんと体験入隊者あり!。市原新道へ向かえ。

2013年4月27日(土)

伝道 〜 雷滝 〜 市原新道 〜 蛭ヶ岳 〜 白馬尾根 〜 伝道

この日、我が隊は体験入隊のtakkieさんを加え、
三人で市原新道から蛭ヶ岳を目指した。

山岳会「HALU」で知り合ったtakkieさんは、
私のブログや今までの探検記のことをご存知でないらしい。

これには、いい点と悪い点がある。

いい点はもちろん、私のことを知られていない点だ。

過去の調査では、私の印象は、私に会う前が一番よく、
会ったときから一分ごとに印象が下がっていき、
三分後には最低になることが分かっている。

悪い点はもちろん、私のことを知られていない点だ。

takkieさんが、もしも少しでも私のことをご存知なら、
体験入隊などという、勇気ある行為はできないはずだ。

したがって今日は、道に迷ったり、歌ったりできない。
もちろん、オナラもできない。
今日は、本当に隊長なのだ。

 

行くぞ、マイナールート探検隊!(7:50)

考えてみると、三人での探検は、初めてだ。
先頭は、私が行く。そして、2番目をtakkieさん、
しんがりは、アンヌ隊員だ。

伝道にある廃小屋をすぎて、最初の渡河ポイントに到着。
橋は流されており、沢には丸太が一本かかっている。

伝道から雷平までの丸太橋は、よく流される。

そこで、探検友達のレガーさんから情報を入手。
3個所ある丸太橋は、すべて流されているという
貴重な情報をゲットできた。
(レガーさん、ありがとう!)

takkieさんには、渡河のためにスニーカーを
持って来るように事前に連絡。
私にしては、万全の準備といえよう。

 

この時期の水温は、まだ低い。
モタモタ渡っていると、頭の先までしびれてくる。

いつもなら、素っ裸で水浴びをしている修行の写真を
撮るところだが、今日は我慢する。

さらに雷滝でも、パンツ一丁になって
撮影したかったのだが、こちらも我慢。

 

ここで、おにぎりタイム。

アンヌ隊員は、ここまで「休みたい」とか「お腹減った」
などといわずに、我慢してきた。

やはり、takkieさんがいるからだろう。 

次は、市原新道を登る。

尾根に取り付くまで、急斜面を登って行く。

かなりきつい。
一歩一歩、踏みしめるように登って行く。

ペースはいつもより、少し速いくらい。
すぐにバテバテになってくる。

takkieさんは、間隔をあけずに登ってくる。
その後ろでは、アンヌ隊員がヒーコラしているのが見える。
いつもなら「隊長、速い!」といって怒るところだが
今日は何も言わない。

 

新緑の森を抜けると、急勾配もいくらか和らいでくる。
身体がだいぶ山になじんできた。これなら大丈夫だろう。

私とアンヌ隊員が、
「ペースが速かったら言ってください」
「逆に遅かったら、先に行ってください」

というと、takkieさんは

「いえ、大丈夫です」
と、おっしゃる。

takkieさんは、とても寡黙な方で
その登りっぷりには、紳士の気品さえ感じられる。

私はといえば、ここまで歌わずに来た。
もちろん、オナラもしていない。
(すかしっ屁もしていない)

これなら、隊長としての威厳は保てているはずだ。

ここ、市原新道は一般の登山道ではないが、
明瞭な踏み跡がある。

しかし、踏み跡をまたぐように
シカ柵が新たに設置されている。

これは、まずい。
道を見失うと元の道に戻れる自信は、ない。

シカ柵を回り込み、決してうろたえることなく、
努めて冷静に道を探して登って行く。
これは、私にとって非常に困難だ。

(遭難碑がシカ柵の外にポツンと立っている)

 

なんとか頂上直下の野原まで登ってきた。
ここまでくれば、安心だ。

ここからは、北丹沢の山々が展望できる。

ここで私は、ちょっとカッコいいところを見せようと、
takkieさんに周囲の山々を説明する。

「あれが、風巻ノ頭で」
「その右が袖平山です」

takkieさんは、しきりに感心して聞いてくださる。
きっと、私のことを立派な探険家だと思っているだろう。

 

私は、さらに説明を続けた。
「あれが、大室山ですね・・あれ?」

間髪をいれず、アンヌが訂正。
「違います、檜洞丸です」

あちゃー!しくじった。
ここから大室山が見えるわけないじゃん。

takkieさんの優しいまなざしに助けられ
その場は、クリアー。威厳は保てたようだ(たぶん)。

こうして、蛭ヶ岳山頂に到着。(11:00)
出発してから、約3h 30min。
計画より、ずっと早く着いた。

蛭ヶ岳山頂で昼食。その後は、鬼石岩に向かう。

ここから、白馬尾根の下りが始まる。

2年前にここの下りで、霧に巻かれて道が分からず断念した。
今日はそのリベンジだ。しかも、takkieさんを道迷いに
巻き込むわけには行かない。

私にしては珍しく責任感が出てきた。

下り始めると、シカ柵がたくさん張り巡らされている。
行く手を阻まれ、コンパスであわせた方向に進めない。

しかし、しばらく下ると、シカ柵沿いに道が現れる。
コンパスの方向とも一致している。

ここまで来ればもう安心だ。
道迷いしないでここまで来られた!
私にしては、これは快挙といえよう。

白馬尾根の平原に到着すると、そこもシカ柵だらけ。
ちょっとがっかりしたが、幸いなことに、
シカ柵の中ではクマササが育っている。

シカ柵が撤去されたら、一面ササの原になるだろう。
次回ここに来るのは、何年先かは分からないが、
そのときが楽しみだ。

 

こうして、雷平に到着。

 

無事に探検を終え、車を駐車している、
魚止の家付近に戻ってきた(14:30)。

今日は何事もなく、無事に探検を終えることができた。
これは、とても珍しいことだ。

私は期待されるとできるタイプなのかもしれない。
(やればできる子、かもしれない)

自宅に帰ると、takkieさんからメールをいただいた。
その内容には、

「機会があったら是非ご一緒させてください」
「隊員希望します」

とあった。

よっしゃー!探検は、大成功だ。
これからも、takkieさん、よろしくお願いします。

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