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大倉尾根、雪の進撃

二俣〜堀山〜塔の岳〜小丸〜二俣

2008年2月10日(日)

天気:晴れ

行動時間:7:33〜16:24

探検メンバー : キリヤマ隊長、アンヌ隊員

 

我々探検隊は冬でも探検を辞さない。もちろん雪の中でも。

雪をも耐え忍ぶこの行動力の根源は、いったいなんなのか(ただの雪遊びだ)。

本日は丹沢一番のメジャールート、大倉尾根を行く。

 

みくるべ病院から林道に入る。

あと少しで二俣の駐車場というところで、

路面凍結により、愛車のマイナー探検1号は進めなくなった。

凍った上り坂では、FF駆動のノーマルタイヤ前輪は

むなしく空回りをするだけだ。(07:33)

しかたがないので、林道脇にマイナー探検1号を駐車して、ここから出発することに。

我々の脇を4WDの車がどんどん登っていく。いいなぁ。

中には 「あれ、上の駐車場は満杯ですか」 などと車の中から

尋ねてくる人もいる。

事情を説明すると「なんだ、よかった」という表情。

なんだかちょっと恥ずかしいぞ。

林道を歩きはじめると、小さな動物の足跡がある。

鹿ではないようだ。何の動物かは分からないが

丹沢には鹿だけでなく、さまざまな動物がいるのだ。

(タヌキかなぁ)

林道を歩き続ける。

木々が雪に染まって美しい。

堀山への分岐に到着。(08:11)

ここから塔の岳まで長い登りがはじまる。

足跡が無い。

本日一番の通行だ。ちょっと得した気分になる。

だんだん雪が深くなってきた。

隊長はアンヌ隊員にアイゼン装着を指示。

アンヌ隊員、すみやかにアイゼンを装着。

と言いたいところだが、なかなか装着できない。

さらに、指導する隊長も装着のしかたをすっかり忘れている。

うーむ、時間がかかる。

堀山の分岐に到着(09:54)

何とかアイゼンを装着できたものの、ここまで多くの時間を失った。

堀山の家付近には人がたくさんいる。

さすがは大倉尾根、人気があるなぁ。

次々に登っていく人々。

さぁ、我が隊も前進だ。

杭の上に雪が積もっている。

ストックで突っつきたくなるのをぐっとこらえる。

(もったいない、もったいない)

こちらはなんだか人間みたいな形だ。

もしかしてコレは宇宙人か。

振り返ると軍隊行進さながら長い行列ができている。

階段は雪で覆われてまったく見えない。

 

雪の登山には、アイゼンが心強い。

しっかりした足取りで進んでいく。

振り向けば秦野市街地が美しい。

花立に到着。(10:44)

さらに上方向を撮影。ここからはさらに雪が深い。

金冷やし付近のキレットを通過する。

手すりのロープが雪に埋まって低すぎる。

つかまることができないので、ちょっとスリリングだ。

金冷やしを越えてしばらく行くと、さらに雪が多くなってくる。

すれ違うときに脇にそれると、なんと膝丈くらいまで雪がある。

さぁ、もうすぐ塔の岳だ。

おお、意外にも山頂にはあまり人がいない。

山荘に入ったり、さらに先に進んだりしているのだろう。

檜洞丸、大室山を望む。

山の輪郭がはっきりして美しい。

尊仏ノ土平を見下ろす。

大倉尾根、名物おじさんとまたも会う。

この方はいつも元気だ。

写真を求めると、快く承諾してくれた。

キメのポーズ、万歳ポーズついてたずねると

「人生万歳、みんな万歳、すべては万歳、天皇陛下万歳」

と教えてくれた。(すこしアドリブが入っていると思う・・)

 

尊仏ノ土平方面の登山道には足跡がない。

足跡一番乗りを楽しむ隊長。膝の少し上くらいまでずぼっと入る。

ユーシンロッジが休業中なので、こちらの登山道を歩く人がいないのだろう。

うむ、春になったら行ってみたい。

アイゼン装着に余念が無いアンヌ隊員。

今度はしっかり装着できそうだ。

尊仏山荘で食事もとったし、さあ出発だ。(13:02)

山頂に人々がぞくぞくと布陣している。誰もかれもが冬の装備だ。

いいね、ベテランだね。

と思ったけど、やっぱりスニーカーの人もいた。

(よくここまで登ってこれたなぁ)

下山開始。

金冷やしを越えて、大丸方面に向かう。

音が雪に吸収されるせいか、静かだ。

大倉尾根と違ってこちらは人が少ない。、

それでも、踏み跡はしっかり付いているので安心して歩ける。

どこを見ても美しい風景が広がる。

雪の粉がまるで砂丘のように波打っている。

今日のルートは、小丸の頂上から小丸尾根を下る。(13:56)

小丸尾根を少し下ると、秦野市街地を一望できるポイントを通過。

しばらくは雪の中を進むが、気温が10度もある。むむ暑い。

2月も中ばになると、日差しはすっかり春だ。

 

だんだん地面が露出してくる。

こうなるとアイゼンを履いている意味がない。

そうかといって、ところどころには雪が残っているので、

せっかくのアイゼンを外すにはもったいない。悩ましい。

 

倒木が道をふさいでいる。

越えるための手すり(?)が付いている。

これは自転車の鍵だろうか。珍しいタイプの手すりだ。

林道近くまで下ってくると、すっかり地面が見えてくる。

やっと林道に到着だ。(15:41)

勘七沢に到着。

アイゼンさん、ご苦労さまでした。

勘七沢でアイゼンに付いた泥を洗う。

近くにタワシがあったのでちょっと失敬、使わせてもらう。

 

あとはてくてくと林道を歩いて。

愛車マイナー探検一号に到着(16:24)

 

感想:

大倉尾根の名物男さんは大倉尾根を登ると良く会う。数年前の新聞記事で、すでに塔の岳登頂千回を

超えていると報道されていた。今日は何回登るのか尋ねると、「今日はこれから夜勤だ」と言っていた。

仕事前にヒト登りかぁ。すごいなぁ。しかも、履いている靴はただのゴム長、もちろんカラーは黒。

さらに、アイゼンは超ミニサイズ(4本アイゼンミニ?)。さすが、名人は靴もアイゼンも選ばずか。

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