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長尾尾根の廃道を進め。 交通混雑の行者ヶ岳を通過せよ

札掛 〜 物見峠入口 〜 長尾尾根 〜 新大日 〜

行者ヶ岳 〜 烏尾山 〜 三ノ塔 〜 ヨモギ平 〜 札掛

 

 

2010年5月4日(火)、天気:晴れ

行動時間 7:45〜15:00( 8h 45min )

探検メンバー : キリヤマ隊長、アンヌ隊員

 

廃道になっている東丹沢県民のハイキングコースを探検する。

札掛、物見峠入口から下ノ丸に向かって長尾尾根に進み、

そのあとはゴールデンウィークの混雑する表尾根からヨモギ尾根へ進む。

いくぞ、マイナールート探検隊。

廃道のハイキングコースを探検だ

札掛の駐車場にマイナー探検1号を止める。

(07:45)

 

県道を行き、物見峠入口に到着。(08:00)

道路の反対側に、今日の探検の入口がある。

ここから、下ノ丸まで、東丹沢県民の森

ハイキングコースを進む。

廃道を探検だ。

いくぞ、マイナールート探検隊。

登り始めは、道がはっきりしない。

しかし、階段があるのでそこを登っていく。

この階段は、丸太に似せて作られた、

プラスチックの階段だ。

道はつづらおりに、上へ上へと続いている。

落ち葉が道を覆い、はっきりした道ではない。

久しく人が通っていないのだろう。

かつて人が通ったハイキング道が消えていくのは、

とてもわびしい。

つづらおりの道が終ると、平らなところに出る。

ここには道しるべがある。

道は、森の奥へ続いている。

しばらくは、平坦な道が続く。

伐採された枝や倒木などもなく

穏やかな感じするの森だ。

森の中に原型をとどめていない、建造物がある。

木製のオブジェと化している。

みどりの会、建立の木塔だ。

誰にも見られることもなく、

森の中でひっそりとたたずんでいる。

(文字通り、棒立ち)

 

あずま屋に到着。

近くに、人工物がある。

なにかの計測装置だろうか。

続いて、モミの木がたくさんある森の中を進む。

 

途中に黒龍大明神の社がある。

中には石碑が祭ってある。

こうして、下ノ丸付近のベンチに到着。(09:00)

途中の道しるべにあった、一本モミの木とは

このモミのことらしい。

ここは、札掛からの登山道との出合でもある。

この先は、一般の登山道を行く。

新緑の緑と、常緑樹の緑のコントラストが

とてもきれいだ。

 

道はところどころで崩れており、

丸太橋のあるところや、ロープの張ってあるところを

通過する。

上ノ丸付近の分岐に到着。

ここで、キュウハ沢、本谷方面に下っていく道を分けて

さらに登っていく。

ところどころにモミの巨木がある。

札掛の周辺には、モミがとても多い。

長尾尾根の登山道は、広い尾根を進む道だ。

木々の合間をゆっくりと歩いていく。

ここで、アンヌ隊員

「休憩しよう。ビスケット食べたい」

という。なぜ突然そんなことを…。

やっぱり、コレか…。

(このまえは、おでんといっていたよな)

高度を上げると、植林地帯は終って、

原生林になる。

踏みしめられて、自然にくぼんだ道。

少しやわらかい地面。

ここは、やさしい自然に包まれているような、

そんな感じがする道だ。

長尾尾根の名物その1、道をふさぐ巨木。

長尾尾根の名物その2、建設用のモノレール終点。

長尾尾根の名物その3、土嚢の道。

(なぜここに土嚢がたくさんあるのか、今だよくわからない)

右手には、丹沢三峰のこぶがくっきりと見える。

この三峰は、我が地元にある江ノ島大橋からも

同じようにくっきりと見える。

境沢方面からの道を分けて、さらに登っていく。

行者ヶ岳のクサリ場を取材せよ

こうして、新大日に到着。(11:40)

ゴールデンウィークの今日は、人出が多い。

ここにくるまでに、1パーティしか会わなかったので、

人の多さにちょっとカルチャーショックだ。

この日は、新大日にある茶屋が営業中だ。

ここが開いているのは、ゴールデンウィークしか見たことがない。

こいのぼりがある。新大日茶屋の恒例だろう。

ここから、ゴールデンウィークの表尾根を探検する。

表尾根は、これから進む尾根や登山道が一望できる。

横のパノラマならず、縦のパノラマ。

それが、表尾根の魅力だ。

 

書策小屋のあるところにくると、

あれ?、小屋がなくなっている。

書策小屋はわたしが初めてここに来た2004年には、

すでに営業をしていなかった。

そのあと、この小屋は長いこと廃墟になっていた。

いよいよ撤収したのだろう。

きれいさっぱりなくなって、

まるで遺跡の発掘場のようになっている。

次は、政次郎ノ頭に向かう。

 

ここ表尾根は、ゴールデンウィークに一番人が来る。

すれ違う人はみな、山の挨拶を交わしてくれる。

わたしの丹沢デビューは、ゴールデンウィークの表尾根だった。

あのときもたくさんの人と挨拶を交わした。

目の前には連なる山々。続く尾根。そして人々のふれあい。

あの日以来、わたしの心は丹沢にある。

 

今日すれ違う人の中にも、初めて登山を体験して

深く感動している人も多いはずだ。

そう思うと挨拶するわたしの声は、おのずと明るい声になる。

政次郎ノ頭をすぎ、

ヤセ尾根にかかる橋を通過する。

丹沢山塊でも屈指の難所。

行者ヶ岳のクサリ場に到着。

表尾根の人気がうかがえる大渋滞!

と期待したわりには、あまり混んでいない。

 

よくよく見てみると。

上の方で渋滞になっている。

さらにその上の方でも。

このクサリ場は、かなりの高度感がある。

突き出た岩に、垂直に近いと思われる急な崖。

ちょっとスリリングなこの経験は、

ハイキングではなく登山に行ってきたんだ、

という満足感を与えるに充分だ。

もしも、このクサリ場がなかったら、

表尾根はこんなに人気がないだろう。

 

年間、数件の滑落事故もあるというこのクサリ場、

順序良く、1人ずつ下っている。

クサリ場を過ぎると、行者ヶ岳の山頂が見える。

今日は、桜を越して見ることができる。

行者ヶ岳の山頂には、ザルが置いてあり、

小銭が入っている。

烏尾山を通過し、三ノ塔に向かう。

三ノ塔の山頂まであと少しのところで振り返ると、

山が連なっているのが見える。

ここからの展望を収めた写真をポスターなどでよく見る。

表尾根を一望できる場所として有名だ。

地蔵ポイントを左折する。

ここからヨモギ尾根に入る。(13:05)

今日の締めくくりは、ヨモギ平だ

ヨモギ尾根に入って、しばらくは

踏み跡が明瞭だ。

表尾根と違ってまったく人がいない。

三ノ塔の急斜面をしばらく下ると、

平坦な場所に出る。この付近がヨモギ平だ。

植林がないので、とても明るく

どこまでも緑が広がるところだ。

前回来たときは、下草がもっと

青々していた。まだ時期が早いのだろう。

 

(2008年9月の同じ場所)

ヨモギ平は、とても気持ちのいいところだ。

大きく深呼吸をすると、

仕事の疲労で硬くなった体が、ほぐれていく。

なんだか体が軽くなったような気がする。

 

 

ベンチと標識があるところが、見晴らしの良いポイントだ。

ここで、しばらく休憩する。

続いて、札掛に下っていく。

まずは、シカ柵を越える。

下草のきれいなところを

踏み跡にしたがって進んでいく。

やがて、シカ柵を越えて植林地帯に入る。

この付近の植林地帯は、森の中に日がさして明るい。

一本一本の間が空いているからだろうか。

乾いた枝を踏むときに

パキッと出る音が心地よく響く。

やがて道は、植林地帯の脇を進んでいく。

その後は、稜線を下っていく。

 

札掛に着くまでに、2つ支尾根があるが、

どちらも右の尾根を進むようにする。

下りは往々にして、単調になりがちだが、

ヨモギ尾根は森の呼吸を感じながら

歩くことができ、下りも単調にならない。

 

沢の音が近づいてくると、

やがて、タライゴヤ沢と藤熊沢の合流地点に到着。

 

ここを越えるときに増水していると渡れない。

こうして、マイナー探検1号に到着。(15:00)

充実した1日だった。

 

 

あとがき

 

・この日、札掛森の家でめいちょい隊と偶然にも再会。

 親子で神奈川100山登頂を目指すめいちょい隊は、

 すでに神奈川100山登頂を達成。現在は、丹沢100山を

 目指している。めいちょい隊の隊長、H君と熱く挨拶を交わす。

 H君はわたしのことを覚えてくれていた(と思う)。

 

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